「長寿のお祝い」の種類を解説!由来やおすすめの贈り物って?

お祝い

●長寿のお祝いの歴史

→長寿のお祝いは「年祝い」ともいわれ、長寿に達したことを喜び、それをお祝いするものです。

 長寿のお祝いの発祥は古代中国です。

 日本では、奈良時代にその長寿の祝いの習慣を取り入れ、貴族たちの間で広く行われるようになったのがはじまりのようです。

 初めは、数え年40歳以降、10年ごとに、「四十の賀」、「五十の賀」などと呼んでお祝いしていました。

 室町時代ころより「還暦」や「古稀」などと呼ぶようになり、その後、江戸時代に広く一般的にお祝いされるようになったようです。

●長寿のお祝いの代表格!還暦とは

→還暦とは、60年で干支が一回りして再び生まれた年の干支にかえることから、元の暦に戻るという意味でこのように呼ばれています。

 干支というと「ね・うし・とら・う」を思い浮かべる方も多いと思いますが、そうすると12年で一回りじゃ?と思うかもしれません。

 干支は、正確には十干十二支(じっかんじゅうにし)といい、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を組み合わせて形成されています。

 十干(じっかん)はあまりなじみがないかもしれませんが、「甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、 己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)」の10種類。

 「十二支」は、ご存知の通り12種類がありますよね。

 還暦とはこの十干十二支の組み合わせが60種類あることから干支が一回りするのが60年となるんです。

 十干の10と十二支の12の最小公倍数である60年が干支の一回りにあたるんですね。

●還暦祝いとは

→還暦祝いとは満年齢で60歳(数え年で61歳)を迎える方の長寿を祝う行事です。

 今でこそ60歳はまだまだ若く、長寿なんて感じはしませんが、戦前までの平均寿命は50歳にも満たなかったそうです。

 長寿のお祝いが始まったのは鎌倉時代とも言われ、その頃はもっと短命で、還暦を迎える60才はかなりの長寿とされ、盛大にお祝いをしたようですね。

 それに長寿の人の持つ知識や経験はとても貴重で、大切にされていました。

 しかし現代では、80歳、90歳で長寿という感じで60歳という年齢はまだまだお若いですよね。

 きっとお祝いをされるご家族も長寿のお祝いとしてではなく、「今までの感謝の気持ちと、これからもよろしくね」とうい気持ちを伝えるためのお祝いとして、認識されてはいるではないでしょうか。

●なぜ赤いちゃんちゃんこを着る?

→還暦に赤いちゃんちゃんこを贈ったり着たりするのには、大きく二つの理由があります。

 1つは、還暦は60年で生まれた干支に還るため、赤ちゃんにもどるという意味がありますよね。

 もう1つは、男の厄年が還暦の年にもあたる事から、昔から赤い物は縁起が良く、魔除けなどの効果があるとされていたため、魔除けや厄除けとしての意味があります。

 昔は生まれたばかりの赤ちゃんに、魔除けの力があると伝えられる赤い産着を着せていました。

 それが、赤ちゃんに還ると言われる還暦のお祝いに、『赤いちゃんちゃんこ』を贈る風習になったようです。

 お祝いの席で赤いちゃんちゃんこを着るのは、「年寄り臭いし恥ずかしいから嫌だ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、イベントのひとつとしてお祝いの席で着てもらって写真を撮ったりするとやはり盛り上がりますし、いい記念にもなるのでは?とも思いますね。

●還暦のプレゼントには何を選ぶ?

→還暦祝いといえば「赤いちゃんちゃんこ」ですが、現在の60歳はまだまだ現役世代ですね。

 欲しいとわかっているプレゼントがあれば別ですが、あまり年齢を感じさせるものを贈るのは避けたほうがよさそうです。

 人生の区切りのお祝いですので、消耗品ではなく記念になるプレゼントや、思い出に残る旅行や食事会などを贈るのもおすすめです。

 また、選ぶのに迷ったときには、赤い色のものや、贈る相手の干支など、還暦にちなんだ要素をさりげなく取り入れたプレゼントを選んでみるのはいかがでしょうか。

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「長寿のお祝い」について②

●還暦以外の長寿祝い

→還暦は満年齢60歳で行われますが、その他の長寿のお祝いは全て数え年で行われます。

 満年齢だと-1歳の年になります。

 古稀(こき)…70歳。

 唐の詩人、杜甫の「人生七十年古来稀なり」の一節から喜寿(きじゅ)…77歳。

 「喜」の草書体が七を三つ書くことから傘寿(さんじゅ)…80歳。

 「傘」の略字が八十に見えることから米寿(べいじゅ)…88歳。

 「米」の字を分解すると八十八になることから卒寿(そつじゅ)…90歳。

 「卒」の略字が九十に見えることから白寿(はくじゅ)…99歳。

 「百」から「一」を取ると「白」になるため百寿(ももじゅ)…100歳。

 文字通り「百」だから。「百賀(ももが)の祝い」とも大還暦(だいかんれき)…満120歳。

 2回目の還暦を迎えたことになるため更に詳しく調べると、もっと種類がたくさんあるのですが、代表的なものをご紹介しました。

 例えば、比較的新しく制定された長寿のお祝いです。

 緑寿(ろくじゅ)…66歳。

 99、88、77歳の長寿祝いはあるのに66歳のお祝いが無かった為、2002年9月に日本百貨店協会が提唱しました。

 66歳は「緑」の読み「ろく」が名前の由来です。

●長寿祝いの基調色

→還暦の赤のイメージがとても強いと思いますが、還暦祝い以外のお祝いにもテーマの色があります。

 まず、70歳の古稀、77歳の喜寿の色は紫です。

 聖徳太子が冠位十二階の最高の色を紫として以来、紫が高貴な色とされてきたことに由来するそうです。

 次に、80歳の傘寿、88歳の米寿、90歳の卒寿は黄色。

 99歳の白寿、100歳の百寿は白とされています。

 それ以降の長寿祝いには、これといった決まりのテーマカラーはないようです。

 現在では、赤いちゃんちゃんこだけでなく、これらの紫、黄色、白のちゃんちゃんこも販売されています。

 更に、変わったところだと、金色ゴールドのちゃんちゃんこや、ピンクのちゃんちゃんこなんかもあるんですよ!

 100歳の百寿は「百=桃」ということでピンクのちゃんちゃんこ、それ以降はとってもおめでたいので、ゴールドちゃんちゃんこでお祝い、なんていう使い方もありですね。

●長寿祝いの仕方

→長寿祝いには特別に決まったしきたりはありません。

 さらなる健康と活躍を期待する意味で、少々派手な誕生日として、家族がそろってお祝いすると良いでしょう。

 家族や親しい人を招いて祝宴を開いてもいいですし、温泉旅行などに招待してもいいかもしれません。

 あとは還暦には赤、喜寿には紫など、お祝い色にちなんだ贈り物も記念になりますね。

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●長寿祝いのお返しは必要?

→長寿祝いのお返しは基本的に不要です。

 お返しは一般的には必要ないと言われていますが、「長寿の喜びをおすそ分けする」という気持ちでお返しをすることもありますね。

 その辺りは地域性や、お祝いされるご本人のお気持ちにお任せして良いと思います。

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